理事長所信

基本理念

PRIDE

~中津の誇りを胸に、未来への挑戦~

意見書

【はじめに】

中津青年会議所は、1953年に全国で 47番目のLOMとして7 名の先輩方が発起人となり創立されました。今日(こんにち)を迎えるまで、約 300名の先輩方が誇りを持ち、そして中津市の「明るい豊かな社会の実現」に向けて行動してきました。連綿と受け継がれてきた誇りを絶やさぬよう、これからも運動を展開しなければなりません。近年は、入会歴の長いメンバーも減り、組織として若返りの時期を迎えています。

青年会議所の一員として、中津市をどうしたいのか、誰をどうしたいのか、自分自身がどうなりたいのか、 いま一度考える時ではないでしょうか。 メンバー一人ひとりが地域のリーダーとし
ての誇りを胸に、どんな困難な問題にでも果敢に挑戦していき、JAYCEE として中津市のより良い未来を目指し、行動を起こす必要があります。

【まちの未来をともに考え、行動する同志の拡大】

青年会議所の会員数は全国的に減少傾向にあります。 2000年には約55,000人の会員が在籍していましたが、2024年には約 25,000 人となっています。中津青年会議所も例外ではありません。最大で100名の会員が在籍していた頃とは違い、近年では期首会員 39名という時期もありました。しかし、現在は約 50名と回復傾向となっております。
会員拡大とは、 組織を存続させるため、そして地域のリーダーを一人でも多く輩出するためにも必要不可欠となります。 青年会議所の運動を通して、自然と人が集まる組織を目指さなければなりません。入会当初は「まちの未来のために」とは難しいかもしれません。仕事のため、家族のため、自身の成長のため、まずは行動するところから始めてみましょう。行動することでJAYCEE としての自覚と誇りが生まれ、成長する機会となります。

青年会議所の魅力の一つは、 同志とともに悩むことができるところにあります。
一人で考えるより、みんなで考え答えを導き出すことに魅力があり、みんなで考えることで様々な色が生まれます。メンバー一人ひとりが当事者意識を持ち、「まちの未来のために」全員で拡大活動をしていきましょう。

一人で抱え込むのではなく、ともに悩み、ともに行動する同志を増やしていき、未来のために」団結していきましょう。

【友情を育む国際交流、誰一人取り残されない地域コミュニティの実現】

中津青年会議所は、1973年から大韓民国は晋州青年会議所と交流を続けており、2025年で 52 年目を迎えます。国家間の問題に捉われない JC と JC、個人と個人とが膝を突きあわせて育んできた友情を絶やすことなく、未来へと繋げていかなければなりません。特に、近年は入会歴が浅く、晋州青年会議所との交流を経験したことのないメンバーも少なくありません。
一人でも多くのメンバーに、50 年以上紡いできた国際交流を体感していただき、成長の機会としていただきます。
近年、中津市では居住外国人が増加傾向にあり、ここ 5 年ほどで倍増しています。そこで、 51 年にわたって続けてきた晋州青年会議所との交流の誇りある経験を最大限に活かし、居住外国人と市民との懸け橋となります。 居住外国人と地域の人々が、 地域コミュニティから孤立することなく、同じ地域に暮らす人間同士として、互いを尊重し、助け合える新たな仕組みを構築していきます。

現在まで紡がれてきた永遠の友情をさらに育むとともに、地域にも還元していきましょう。

【郷土愛の醸成、まちの未来を担う人材育成】

中津市では、 高校を卒業した後、 進学や就職により市外に転出した人が戻ってこなくなるという問題を抱えています。
若者たちが「将来、中津に戻ってきたい」と思えるようになるためには、中津の魅力を知ってもらい、郷土愛を醸成する必要があるのではないでしょうか。
私は、中津市の小学生を対象とした「中津こども商店街」という事業を開催したことがあります。 大型商業施設があることから、古くからある商店街の魅力を近年の子供たちが知らない、という問題意識から始まった事業です。城下町であり、商人のまちとして発展した中津市の良さを子供たちに知ってもらい、実際にものが売り買いされることを体験することで、地域で生きていくことの魅力を伝えたかったからです。
地域で生きていくことの意義と魅力を子供たちに伝えていくことで、中津市に住み暮らしていることに誇りをもっていただき、郷土愛の醸成を図っていきます。

子供はまちの宝です。 子供たちとともに郷土を愛し、 まちの未来を考えていきましょう。

【地域とともに行動し、記憶に残るまちづくりの推進】

近年では新型コロナウイルスの影響も小さくなり、中津市でも多くの人が集まる事業が再び許容されはじめてきています。 中津市で代表的なものといえば、中津祇園ではないでしょうか。私も幼少期の頃は中津祇園に参加して、家族や友人、地域の方たちと楽しんでいました。毎年夏が来ることを楽しみにし、昔の思い出話をしていたことを覚えています。こうした記憶に残り、家族や友人と語り合える出来事があることもまちづくりの一環であると考えます。
青年会議所は「まちの未来のために」運動を展開します。しかし、青年会議所だけで行うのでは意味がありません。 中津青年会議所のメンバーが先頭にたち、地域の方々を巻き込み、ともに事業をしていくことで、 参画していただく方々にも当事者意識が生まれ、中津市民全員で「まちの未来のために」運動をすることができます。そして、事業を通して、家族や友人の間でのコミュニケーションが生まれ、 記憶に残る出来事となっていきます。行政とも十分に連携を図り、 地域の大人や子供も巻き込んで、中津市民全員の記憶に残る事業を構築していきます。

中津の未来のために、 中津市民全員が手を繋ぎ、中津に誇りを持てるよう挑戦していきましょう。

【温故知新、厳粛な例会運営と時代に沿った運動の発信】

1953 年に創立して以来、中津青年会議所は例会を大切にしてきました。中津青年会議所が 72年目を迎えた現在でも形を変えることなく行われている例会では、青年会議所としての理念や JAYCEE としての意識の在り方を学ぶことができます。しかし、組織が若返りを迎えるなか、例会そのものの意義や、 セレモニーの一つひとつが持っている意味についての認識が薄れているように感じます。 月に一度しかない例会を、これからも形を変えることなく誇りをもって厳粛に行っていくことで、例会の大切さを改めて認識する必要があります。
また、 青年会議所として、 地域に向けて活動内容をどのように伝えていくのかが毎年の課題となってきています。 近年ではSNSの普及により、 様々なかたちで情報の発信ができるようになりました。昔からずっと使用しているものでも時が経つにつれて人の目に触れなくなり、さらに新しい発信方法が出てくる、ということの繰り返しです。情報発信の手段に溢れている現代だからこそ、中津青年会議所にはどのようなものが最適なのかを模索していく必要があります。

中津青年会議所の古き良きを受け継ぎ、メンバーの意識を高めていくとともに、地域に向け積極的に発信していきます。

【全員で考える公益組織としての自覚と運営】

中津青年会議所は、2013 年から公益社団法人として活動を続けており、財政面、規則面においても厳格なルールのもとで組織運営を行ってきています。しかし、中津青年会議所が公益組織、すなわち「公」の「利益」のために活動する組織であることの意義や、自分たちが公益組織の一員であることの意義をメンバーに十分伝えきれているとはいえません。
メンバーの一人ひとりが、中津青年会議所が公益組織であるという事実に真摯に向き合わなければなりません。 そして、 今後も公益組織としての誇りをもって地域から信頼を得ていくために、公益組織であることの意味するところを学び、どのように組織運営を行い、どのように振る舞っていくかを考えていく必要があります。

「公」の「利益」のために活動する組織としての自覚をもち、運動を展開していきましょう。

【おわりに】
私は2018 年に中津青年会議所へ入会しました。 父が青年会議所メンバーだったことから、幼少期から様々な活動に参加する機会があり、中津城で事業をしていたことを今でも覚えています。当時は何をしているのか分かりもしませんでしたし、考えもしませんでした。ただ単純に「楽しいな」と感じていました。父がいて、幼少期から関わる機会が多かったからこそ、 私は現在青年会議所のメンバーとして活動を行っているのだと思います。入会当初は、何をしたい、 どうなりたいという気持ちはなく、 入会しなければならないという気持ちだけでした。しかし、入会をして先輩たちの背中を見ていき、さらに理事という責任ある立場をいただくにつれて次第に考えが変わっていきました。 まちのために何が出来るのか、誰を変えたいのか、自分自身はどうなりたいのか、考え行動するようになりました。
青年会議所は人を変えることのできる組織です。変えるのは地域の人であり、なにより自分自身に他なりません。中津を、中津の人々をより良い方向に変えていきたい・・・だからこそ、青年会議所が必要なのです。
私自身、入会歴が長いとは決して言えません。 入会8年目で理事長という職をお預かりするのは早いのかもしれません。それでも、私は挑戦しようと思います。私一人でするわけではありません。私には、支えてくれる同志、ともに悩んでくれる同志がいます。同志たちとともに地域に向けて運動を展開していき、より良い中津となるように努力をしていきます。
若返りをしていく組織だからこそ、 誰一人として手を離すことなく、全員でしっかりと手を結び、中津の誇りを胸に1 年間を邁進してまいります。

『PRIDE』とは自分自身を信じ抜くことであり、勇気さえあれば必ずやり遂げられます。
全員で中津のために運動を展開していきましょう。

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