中津青年会議所

理事長挨拶

「はじめに」

青年会議所(以下、JC)の魅力を一言で表すならば「自分を磨ける場所」だというところです。JCは、20歳から40歳までの個性溢れる品格ある青年経済人が所属しています。JC活動・運動を通じて皆それぞれの思考、価値観をぶつけ合い、分かち合い、互いが調和することでJC3信条である「奉仕・修練・友情」が育まれ、それが人間力としてまちづくりへ生かされていきます。会社に理念や社是があるように、JCにも「明るい豊かな社会の実現」という普遍の理念があります。この理念を胸に、私たちの暮らす地域をより明るく豊かに発展できるよう、地域課題に対しどうしたら解決できるのかについて、調査・研究を重ね議論を交わしアイデアを出し合い、実行に移し、良かった点、悪かった点など結果検証し、次年度へ引き継ぐPDCAサイクルを何度も繰り返してきました。そのJC活動の中で教えて戴いた私が好きな教訓があります。日々、人生は選択の連続。目の前に2つの選択肢があるとしてどちらにしようか悩んだ時の判断基準を損得ではなく、どちらがワクワク感を抱けるか。ワクワクすることは、とても重要なことだと捉えています。本年で65年目を迎えるにあたり、これまでの諸先輩たちの絶え間ない努力と功績で積み重ねてきた歴史と伝統を受け継ぎ、『感謝の心をもって誠を尽くし、素直さと勇気を胸に、夢や希望溢れる「中津」の未来を切り拓こう』を基本理念にワクワク感を抱きながらJC運動を展開して行きましょう。

「夢をあきらめない。思うは招く。」

高度経済成長から近年に及ぶ社会環境は複雑かつ多様なものへ変化していき、人工知能(AI)、身の回りのあらゆるモノがインターネットにつながる(IoT)、グローバル化の飛躍的な進化など、大きく社会環境が変わろうとしている今日。子供達の将来は、仕事の内容が変わり、職種も変化し、企業間の競争が激化することも予想されるなど、これまでの知識を重視する教育方針から子供達自身が主体的に授業に取り組むスタイルへと変わろうとしています。その最中、2020年度から新学習指導要領が全面実施され、教育の分野でも時代と共に変革期を迎えています。ますます学校教育をはじめ教育の大改革が進められ、実際に教育に携わる当事者の我々大人もより高い志をもって意識の改革をし、夢や希望を持って未来へ羽ばたく子供達のために、今何をすべきか、今何ができるのか、真摯に考えて行動を興さなければなりません。夢や希望溢れる子供達に、人生という長い旅路を自分の足でしっかりと歩き、辛く苦しい困難にぶちあたっても決してあきらめずに、仲間と一緒に手を取り合って夢を掴み取るたくましく生きる力。そして、自分ひとりの幸せや満足よりも、他人のために協力を惜しまない、思いやりの心や感動する心豊かな人間性。変化の激しい社会で生き抜いてもらうためにも、主体性や協調性、道徳心を身につけた子供達の「生きる力」を育む必要があるのではないでしょうか。
子供達の教育を学校教育に依存するだけでなく、親子の間で「おはようございます」「いただきます」「ありがとう」という思いやりや感謝の気持ちが素直に交わされるということは、とても幸せな関係です。感謝の気持ちを素直に伝えられる親子の関係が家庭や地域に伝わり、より良い環境が形成されるのです。それに対し他者依存や無関心、責任転嫁や非難ばかりが目立つ社会は、その関係が伝わりにくい環境になっている事に問題があると考えます。子供は社会や日常生活の中で人間性を創っていきます。まずは、大人である我々が家庭や地域において思いやりや感謝の気持ちを伝えていきましょう。そういう思いを持って行動を示していく事で、心と心の繋がりが芽生え愛溢れる家庭、地域を築いていけるのです。家庭教育、地域教育の役割の重要性をしっかりと認識し、地域の子供を自分の子供と考え「地域の子供は地域で育てる」という、地域全体で子供達を協育していく意識を高める必要もあると言えます。これらのことから、困難を乗り越え、自分で考え、行動し、表現できる「生きる力」を持つ子供達を地域全体として、我々大人も「地域との関わり」「人との関わり」の大切さを再確認し、「公」と「私」の相関関係を知ることを通して、地域コミュニティの活性化に寄与し、子を持つ親としての在り方を学ぶ必要があるのです。

「人を呼び込む仕組みづくり」

 本年は、耶馬溪生誕200年となる輝かしい年。昨年は、「やばけい遊覧~大地に描いた山水絵巻の道をゆく~」が日本遺産に認定されるなど、今後ますます中津の注目度が高まってくると期待します。その豊かな自然と福沢諭吉公をはじめ多くの偉人を輩出している歴史文化、聖地中津からあげを代表とするグルメ、そして福岡市・北九州市・大分市といった都市圏へ近く高速道路網のインフラ整備によってその優位性は増しています。また、産業を見ても自動車関連企業をはじめ多くの企業の進出や増設が続き、モノづくり産業の拠点として多くの雇用を生み出しています。そのため、地方都市で最大の懸念材料である人口減少を最小限に抑えており、また、全国的にみても非常に高い合計特殊出生率を維持するなど、とても子育てしやすい環境であるとも言えます。しかし、長期的には人口減少トレンドにあることは変わりなく、国全体として見れば、世界的にも例をみないほど少子高齢化が急速に進展し、2015年の国勢調査では調査以来はじめて人口減少に転じています。こうした状況は特に地方で顕著であり、山間部の過疎化に伴う地域活力の低下、農林産業従事者の担い手不足、伝統芸能等の後継者不足など様々な影響をもたらしています。人口減少問題への対応は喫緊の課題であり、これからも中津が持つポテンシャルを持続発展していくためには、外から人を呼び込み、あらゆる主体が一体となり積極的に連携・協力し、力を合わせることで、それぞれの強みをさらに活かした新たな経済の仕組みを構築、展開できるのです。そして、次世代へ繋ぐまちづくりが持続発展し続けることで、より活気に満ちた豊かな中津の未来が切り拓けるのです。

「JC活動の原点を振り返る。仲間の大切さを知り、目指せ!100名体制への構築に向けて」

1980年代後半には、約67,000名を数えた全国の会員数も、現在では全国に676LOMが点在し約34,000名とおよそ半分近くまで減少しています。長きに亘る不況や、それぞれの目的に沿った活動をしている団体の増加、或はJCの魅力や活動の伝播不足が一因として、JCは会員減少の一途を辿っています。時代背景と言えばそれまでだが、一人のJAYCEEとしてそれを言い訳にはしたくありません。創始の念に想いを馳せ、これからの未来へ夢と希望溢れる中津を実現するためにメンバー全員が一枚岩となり、自分自身のJC活動で得た想いを自分の言葉で熱く語れるようになっていただきたいです。「あなたの力がこのまちには必要である」と、素直さと勇気を持って同志を募ることが、会員拡大の本質であり、拡大活動のエネルギーとなり、ひいてはこの地域のためになるのです。時代を突き動かすのは、いつの時代も若い力であります。新しい会員同士が悩みや理想を語り合い、そして感謝の心をもって、夢と情熱を共有する仲間を創っていただきたいと願います。日々刻々と過ぎゆく時間はすべての人間に平等に与えられたものであります。人は長く生きれば生きるほど、その人の存在する時間はより多く与えられますが、1日という時間を25時間持っているという人は存在しません。では平等に与えられた時間をどのように生きていけばよいのでしょうか。JCは40歳までしか所属できない団体であり、入会した時点で与えられた時間は限られます。であるならば、その限られた時間で何が出来るのか、何をすべきなのかを自ら考え行動することで、皆に与えられた平等の時間の中で他の人よりも多くの糧を得る事が出来るのです。その事が個々の人間力を高め、またその経験と行動力を持って地域社会の活性化へと寄与するのです。それこそが誠の青年経済人である我々の責任であり、JAYCEEとしての責務だと考えます。この地域の中でJCだからできることを探求し、我々の視点でしか出来ないことを仲間と議論を重ねて、「明るい豊かな社会の実現」に向けて今よりも更にJCがなければならない組織となるために結束力と強い信念を持って前を向いて行動していきましょう。

「国際交流による世界平和の発信」

1973年渡航することもままならない社会状況の中、夢と希望溢れる地域の発展を願い中津JC創立20周年記念事業として、当時の山本博史理事長のもと大韓民国晋州青年会議所との姉妹締結が行われ、それから44年もの永きに亘り歴史や文化を超越した輝かしい友情を育んでまいりました。改めて国際交流とは、を紐解くと外国と自分の地域との繋がりを実感し、他国の人々とも繋がっているという感覚から、協調や協力の必要性を感じるというグローバルな感覚を育むことから始まり、そこから外国の人々のものの見方や考え方を多角的・多面的な価値観として理解しようとし、文化・習慣が異なっても、互いを尊重し合い認め合う「相互理解」の活動である。「永遠の友情」を誓い、本年で45年目の姉妹交流となる韓国晋州JCとの更なる民間交流を永続的に続けるために、諸先輩が辿り培ってきた功績と友情そして互いに国際交流の意義を理解し合い、積極的な民間交流の機会を活かし、さらには、JCIが掲げる「恒久的な世界平和の実現」に寄与できるものと信じ、この素晴らしい交流を次代へと繋げていきましょう。また、本年は明治維新150周年の年でもあり、日本人の物事に対する精神性や誇りを再認識し発信していくに相応しい年にJCI ASPACが鹿児島の地で開催され、九州78LOMそれぞれが副主幹としてサポートいたします。ASPACは、毎年国内外からおよそ1万人のJCメンバーが参画する大きな大会です。国境を越えた個と個の交流、世界と地域の交流を通しての有益な情報交換、相互文化理解は、グローバル社会を生きる私たちにとって今日まで培った精神を発露、発展させていく国際交流の最高の機会であると考えます。是非、この機会に多くのメンバーで参画し、グローバルな感性を育みましょう。

「活動の発信は、JCの存在価値そのもの」

青年会議所の設立目的や存在意義は何か。私は何のためにJC運動を行っているのかをしっかりと検証し、社会に対し責任のある団体として運動展開していかなくてはなりません。そのJC運動の根幹は、月一回の例会の開催と言えます。中津JCの伝統文化ともいえる厳格な雰囲気の中で執り行われる例会では、様々な情報・意見交換やメンバー間の親睦を深め今後の活動への弾みとしていただく、言わば中津JCの運動の礎となる場です。さらには、「公」の「利益」となるような活動の一環として例会を公開することで、よい多くの市民の皆様の生活や心が少しでも明るく豊かなになっていただけるよう、公益のために活動する誇りある団体として、地域を代表する青年経済人として、常に対外から見られている事に意識を持ち、襟を正して行動していかなくてはなりません。そのためには、礼儀礼節といった相手を思いやる心遣いや敬意などの気持ちを大切しに、人間関係や集団行動の秩序を維持・向上をより図れるよう品格ある青年経済人としてメンバー同士磨き合いましょう。その姿勢がLOM全体に伝播していけば自然と組織の雰囲気がより明るく活気づき、組織力が向上し、そのことが事業に反映され、より地域から頼られる存在であり続けると信じています。
これまで中津JCは、様々なJC運動を展開し行政や市民に対して多くの活動情報を発信してきました。しかし、それら全てに対してまでは理解を得られていないのは現実結果として受け止めなければなりません。社会や地域が今、何を求め期待しているのか。また、社会に大きな影響力を持つマスメディアと協働し連携を図ることで、さらに時機を逸せずタイムリーな受発信を実践し、私たちの活動を社会に対してより深く理解して戴けるよう、facebook等のSNSを有効かつ効果的な情報発信を展開することが必要です。プロボノ集団による魅力あるJC運動・活動の発信を展開し、新たなる価値・アイデアを社会に対し、より力強く発信を拡げJC運動を社会へ浸透させ賛同者や参画者を増やしてまいりましょう。そして、メンバー一人ひとりが対内外で注目をされることにより、それらを活力に変えていくという循環から、「公」の人であるJAYCEEとしての意識がさらに芽生えていき、中津JC全体の組織力をさらに向上させていきましょう。

「おわりに」

冒頭でJCの魅力とは「自分を磨ける場所」と言いましたが、入会当初は、JC活動と本業にギャップがあり過ぎ、このまま続けるなど到底無理だと思っていました。本音を言うと辞めようとも考えた時期がありました。しかし、ふと目の前を見ると、我武者羅に頑張っている仲間がいる、多くの尊敬する諸先輩がいる中で、勝手な主観で言い訳を言って辞めるなど一生後悔するんじゃないかと思い留まりました。やれるとこまでやってみよう。それでも、気持ちが変わらないのではあれば辞めようと決めました。それから少し月日が経ちJCに対しての考え方が変わった転機がありました。それは、初めての理事を受けた時の事です。物心ついてから学生時代、そしてJCに入ってからも人前で自分の考えや想いを話す事が嫌で、恥ずかしいという気持ちが人一倍強い弱虫でした。そんな、いつも逃げていた自分が、いつしか理事を経験して新しい自分を発見できていたのです。まさに成功体験で、この時の達成感や、やれば出来るだという気持ちが今、全ての原動力になっています。それから何事にも前向きに物事を捉えられるように気持ちが変わり、自然とポジティブな人間性へと変わっていきました。もちろんJCが全てではありませんが、JC活動の様々な機会には、必ず意義が有り無駄など一つもありません。これは、全ての物事にも共通して言えることです。もし無駄と思うなら、それは自身の気持ちが前向きになっていないからです。何事にも前向きに意識を持ち、相手の心に耳を傾け、参画する意義の大切さに気づける人。それがJAYCEEであると、私は思います。また、メンバーは一人ひとり、それぞれ専門とする仕事を持ち知識や技術を兼ね備えた、まさにプロボノ集団です。プロボノ(Pro bono publico)、とは、社会人が自らの専門知識や技能を活かして参加する社会貢献活動を言います。私たちは、日々様々な地域課題に対し調査・研究し解決に向けて取り組んでいます。そこに、個々が持つスキルを最大限に活かす意識を持てば、より磨かれた事業がつくれると信じています。折角、20歳~40歳までの貴重な時間と資金を費やしてJC活動するならば、自分が持てるスキルを如何なく発揮し、地域のため子供達のため、そして最終的には己の成長のためにJC活動を活かしていきましょう。

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